海外のコンテンツマーケティング成功事例5選

Photo credit: Robert Lowe / CC BY
海外のコンテンツマーケティングで印象的な5つの成功事例をご紹介します。
事例1. GoPro
ユーザーが主役になれる動画コンテンツ×ソーシャルメディア
270 万人のYouTube登録ユーザーと420万人のインスタグラム登録ユーザーを持つウェアラブルカメラメーカーのGoPro は、2013年の1年間で、収益を10 億円近く(前年より87%アップ)成長させました(※1)。また、2014年5月にはついに上場を果たし、まさにコンテンツマーケティングで大成功をおさめた企業の一つです。
GoProの成功要因は、「製品の素晴らしさ」を表現するコンテンツではなく、「その製品がユーザーにもたらす素晴らしさ」に目を向けたコンテンツを制作したことです。
GoProは、GoProユーザーが体感する最高の瞬間をシェアする場としてYouTubeという場を提供しました。同時に、GoProファンのアップしたコンテンツを通して製品の素晴らしさを潜在顧客にアピールすることに成功しました。ユーザーが投稿したコンテンツ(動画)はソーシャルメディア上で拡散され、GoProの認知は瞬く間に広がっていきました。
コンテンツマーケティングにおいて、動画コンテンツは効果が高いとされています。また、GoProファンによって絶え間なく生み出されるコンテンツは、コンテンツ制作費用の削減と、コンテンツの継続配信を実現させました。
コンテンツの品質を保てた理由に、アウトドアに絞ったブランディングに方向転換したことが挙げられます。ユーザーに対してもGoProの使用用途を限定させました。その結果、ユーザーが投稿するコンテンツがGoProのPVのようなスリルと興奮を生み出す魅力的なものにクオリティコントロールされていったのです。
http://gopro.com/ > GoPro Channel(動画)
関連情報
「GoPro」300万人を超えるYouTube登録者 【コンテンツマーケティング・ケーススタディ1】
事例2. TacoBell
画像コンテンツ×ユーザーの見たい!を駆り立てるソーシャルメディア
スマートフォン向けの写真共有型SNS、SnapChat をいち早く導入し、TacoBellは改めてTacoBellブランドを世界に発信することに成功しました (※2)。
SnapChatの投稿は1秒から10秒という短い閲覧制限時間が設けられており、その時間を過ぎるとコンテンツは自動的に削除されてしまいます。
この「今しか見れない」というコンテンツの寿命の短さが、情報が溢れる現代において、ユーザーに「見たい」を引きつけることに成功しました。SnapChatのユーザー数は現在では、1億人を超え、その数は2億人を攻める勢いと言われています。
手書きでテキストや絵を書き加えることができ、TacoBellはポップで印象的な画像に加工したビジュアルコンテンツで、SnapChatユーザーの興味を更に惹きつけたのです。
事例3. HubSpot
顧客の欲しい!知りたい!に惜しみなく答える膨大なコンテンツ
インバウンドマーケティングの立役者とも言われるHubSpotの成功の秘訣は、膨大なコンテンツライブラリーです(※3) 。
マーケティングキット、テンプレート、ユーザーガイドにケーススタディ、ウェブナーに至るまで数百ものイーブックを無料でダウンロードできます。
潜在顧客が求める質の高いコンテンツを提供することで、自社のサービスに興味を持ってもらい、潜在顧客を根強いファン(顧客)に育てあげ、安定した収益を得るというインバウンドマーケティングの自社戦略を正に実践して成功した事例です。
専門性の高いコンテンツを発信し続けることで、HubSpotは業界での地位を確立しました。
事例4. L.L.Bean
ユーザー目線で共感を得た画像コンテンツ×ソーシャルメディア
日本でもアウトドアメーカーとして有名なL.L. Beanは、Pinterestで最も多いユーザーを獲得しています。その数なんと500万人。
Pinterestは自分で投稿した写真だけでなく、ウェブ上の気に入った画像をピンし、ボードに貼り付けてシェアすることができるサービスです。
2014 年の調査結果によるとPinterestからのサイト誘導率はFacebookに次いで2番目となり、特にファッションブランドメーカーでは高い効果を発揮しています(※4)。
L .L. Beanの成功の秘密は、ユーザー目線のコンテンツを配信していることにあります。よくあるファッションブランドメーカーのように、商品や商品を着たモデルの画像をアップするのではなく、L.L. Beanの商品を実際に使用してエンジョイしているユーザーの画像をピンすることで、Pinterstユーザーの共感を得たのです。
http://www.llbean.com/ > L.L.Bean on Pinterest
事例5. Dollar Shave Club
ターゲットの本音を駆り立てたおもしろ動画コンテンツ×ソーシャルメディア
「男性用 カミソリをたった1ドルで定期的にお届けします。」
いたってシンプルなサービスを提供する会社が、たった2日間で12,000人、そして1年で330,000人の新規顧客を獲得した成功事例です(※5)。
爆発な新規顧客獲得のきっかけとなったコンテンツは、潜在顧客である男性の本音を刺激する独自性に溢れる動画です 。メッセージ はシンプルでストレート。でも、ユニークさと面白さのあるストーリーがあること。これがキーワードです。
この動画を見たらきっと誰かにシェアしたくなる、そんなストーリーです。
潜在顧客の深層心理を刺激し、共感させるコンテンツをたった一つ制作することで、2014年には6500万ドル(前年から3倍増)までに売上に成長させた(※6)、まさに「コンテンツは王様」を証明した成功事例ですね 。
https://www.dollarshaveclub.com/
まとめ
どれもメッセージ性がはっきりしていて興味深く面白い事例です。国内でもGoProで取られた動画を見て、GoProを欲しくなった人も多いのではないでしょうか?
初回のアプローチで成功した事例は少なく、ほとんどが試行錯誤を繰り返した中での成功です。ユーザーが本当に求めているコンテンツの追及がどれだけ難しいのか、またそこから得られるメリットがどれだけ大きいのかが読み取れます。
引用・参考情報
※1 http://contentmarketinginstitute.com/2015/03/content-marketing-innovations-brands/
※2 http://www.businessinsider.com/snapchats-monthly-active-users-may-be-nearing-200-million-2014-12
※3 http://contentmarketinginstitute.com/2015/03/content-marketing-innovations-brands/
※4 https://blog.shareaholic.com/social-media-traffic-trends-04-2014/
※6 http://www.businessinsider.com/how-the-dollar-shave-club-became-a-615-million-company-2015-6
2015/2/9 追記・編集
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1 コメント
[…] Snapchatを使ったTacobellの成功事例については、 コンテンツマーケティング最先端。海外の成功事例5選でも取り上げています。 […]
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