大切なのは色眼鏡を外す事。ニッチな要望にロングテールで応える4つの方法。

Photo credit: rocky_johndb8 / CC BY-SA
ロングテールキーワードが再度注目を集めるようになったのには、2013年Googleのハミングバードアップデートが影響しています。
検索エンジンがキーワードの意図を理解して検索結果を返すようになり、長文や自然な文章での質問(検索)に対し「このページはどこから見つけてきたのだろう?」というようなマイナーなページを検索結果に表示するようになった結果、複合キーワードとコンテンツのマッチ率が高まり自然検索からのトラフィック数が増加しました。
ユーザーの欲しい情報はまずGoogleの検索結果より10件に絞り込まれます。
その中から、さらに目的に合うページを探した上でサイトに到達するため、ユーザーとコンテンツ内容のマッチ率が高くなり、自然とニッチなランディングページ経由のコンバージョン率が高くなります。
ではここからが本題で、コンテンツマーケティングにロングテールキーワードを組み合わせ、どのようにトラフィック数を増加させ、潜在顧客を獲得して行くのかのコツを紹介していきます。
1. 購買者の深層心理に合わせたコンテンツ(ページ)を作る
ターゲットの置かれた状況や心理を理解できると、本当に知りたい情報がおぼろげながら見えてきて、自然と必要とされるコンテンツの内容もイメージ出来てきます。
ターゲットの深層心理を理解するにはペルソナマーケティングが有効です。ユーザーの属性(年齢、性別、職業、住まい、役職、年収)、使用頻度の高いメディア、趣味、精神状態(悩み)など様々な側面からターゲットを分析していきます。
ユーザーの欲しい情報と発信側のコンテンツが繋がりやすくなっているため、ターゲットが求めるニッチに応えるページを準備します。
2. ロングテールキーワードを調査する
ターゲットが求めるニッチなキーワード=ロングテールキーワードですが、このキーワードを調査するには自社サイトのアクセス解析結果からピックアップする方法以外にもアイディアを提案してくれる便利なツールとしてGoogle AdwordsのKeyword PlannerやUbersuggestが有名です。
UbersuggestはGoogle検索サジェストをAからZまで入力した結果を見やすくして返す自動ツールですのでGoogleの規約に違反している事は念頭に置いておいて下さい。
また同種のキーワードツールが多い事からかGoogle公式ブログからパートナー以外にオートコンプリートツールの提供を廃止するアナウンスが出ています。
主導で行う場合は、Googleの検索ボックスにキーワードを入力して自動で表示されるキーワードを参照して見てください。
Googleアカウントが必須になりますがKeyword Plannerのご利用がおススメです。
3. ページの見出しにロングテールキーワードを含める
キーワードの候補が決まったら、次は作るコンテンツにキーワードを盛り込んで行きます。
HTMLの構造上、最も重要と言って良いのが見出し(Title)タグです。検索結果のタイトルにも、ブラウザの今開いているページにも見出しタグの内容が表示されます。
タイトルに何回もキーワードを含めれば良いというものではく、1回で十分です。
ページの見出しは行動を促すものにする
捕らぬ狸の皮算用ですが、検索結果上位に表示されるようになった後を気にするのであれば、ユーザーの心に響く見出し、ユーザーが行動(商品の比較検討、購入)に移したくなる見出しにします。
WPBeginner社は上記のタイトル付けを意識し、たった2ヶ月で自然検索のサイト流入を20 %アップさせました[1]。また、見出しに数値を盛り込むことで高い効果を上げることも実証されています[2]。
見出しに時間を掛ければ良いと言うものではない
タイトル付けに時間を掛ける事を推奨する情報をネット上で多く見ますが、タイトル付けに費やす時間でコンテンツ量を2倍する、別コンテンツを新しく作るなどした方が良い場合もあります。
見出しに気を払う事が成功の秘訣ですが、時間を多く使ったから、煽り気味でキャッチーなタイトルしたからと言って上位表示されてクリック率が上がる根拠は存在しません。
URLを開いて先頭3行を読み「期待した内容と違うな」と直帰して終わりです。
ただ、繰り返しますがタイトルは重要なのでターゲットが求めるロングテールキーワードを盛り込んで下さい。
4. ページ本文に自然な形でキーワードを盛り込む
キーワードは何回も含めれば良いというものではありませんので、自然にキーワードが登場する頻度で十分です。
たくさんキーワードを詰め込もうとしない
キーワードを無理やり見出しやリード文、本文に不自然に盛り込むと文章が読みづらくなりますし、読みづらいと共有されることが少なくなりソーシャルメディアでのシェアやリンクが自然発生する事が少なくなります。
ページ内でキーワードが不自然に繰り返されていたからと言ってGoogleの評価が落ちる、ましてペナルティになる事は有りませんが今は普通の文章にするのがベストです。
読む相手に合わせて文章を書くことを優先した判断をする
一時期に「共起語、類義語など関連した単語も一定量含めて文章を作ると順位が上がる」といった根拠のない理論がSEOライティングで話題に上がっていましたが、コンテンツと関連性がない語句を無理やりページに含める必要はないので、ターゲットに向けて普通に文章を作れば問題ありません。
ロングテールキーワードの本当の価値
ユーザーが自分で絞り込んでいるので、本当に求めている情報が明確になっているのがロングテールキーワードです。重要度が低いという品物ではなく、複数キーワードで検索量・競合が少なくなっている状態です。
競合の多い「英会話」で検索するユーザーの背景を想像してください。ただ単に英会話を習得するだけでなく、その人物の背景には、仕事の昇格(TOEIC)、住まい(受講場所)、年収(費用)、など様々な背景が含まれてきます。
このようにユーザーの背景を掘り下げ、ビックキーワードから派生したキーワードをリサーチして行くと価値のあるキーワードとそれに合ったコンテンツが見えて来ます。
運用開始前のキーワードプランニングはまず当たらない
ここまで説明していた事をひっくり返すようですが、運用を始めるまでは実際にどのようなキーワードで集客できるのか分かりませんし、運用開始前に作ったキーワードプランニングが的外れだった事に気づく人も多いと思います。
時間をかけて社内関係者やステークホルダーたちからの意見を集め作り上げたキーワードプランニングが的外れになる理由は、その人たちが利用者では無いからです。自分たちにとって都合の良い先入観で考え方が固定されており、検索エンジン利用者が実際に使うキーワードには大きな隔たりがあります。
さらにサイト内のどのページで順位が上がるかはコントロールできません。
大切なのは半年~1年かけてサイトを運営しながらキーワード情報を集め、さらに精度を上げて次のキーワードプランニングを行う事です。
ウェブサイト上のコンテンツと業界特性、これにユーザーの思考と行動が噛み合い、先入観の排除が実現できるとキーワードプランニングの精度が格段に上がりますので、それまでコンテンツマーケティングを継続する事が重要です。
引用・参考情報
[1] http://neilpatel.com/2015/05/07/a-step-by-step-guide-to-integrating-long-tail-keywords-within-blog-posts/
[2] 同上
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