トラブルで心が折れた・・・。コンテンツマーケティングで起こりがちな3つのトラブルと回避方法
コンテンツマーケティングを運用する中で、起こりうるトラブルとその対処方法についてご紹介します。
1.ソーシャルメディアによる炎上トラブル
コンテンツマーケティングのプロモーションに活用されるソーシャルメディアは、匿名性が高く拡散力が高いため、炎上するリスクの高い媒体の一つです。
76%の企業がソーシャルメディアに対するリスクを懸念しているというアンケート結果もその危険性を示唆しています[1]。
リスクを防ぐためには、社内規定の制定と関係者へのトレーニングが有効的ですが、実際にトレーニングを実施できている企業は2013年時点で36%と半数にも届きませんでした。
規定のサンプルとして、各企業のホームページやスライドシェアで公開されていますのでご参考ください。リンクはSalesforceがSlideShareに掲載しているソーシャルメディアに関する規定(英語版)です。
コンテンツマーケティングにおけるソーシャルメディアの活用はさらなる拡大が見込まれます。2014年CMIのコンテンツマーケティングの調査レポートによると、コンテンツマーケティングでソーシャルメディアを使用したと回答したマーケターの各メディアの割合は、LinkedIn 94%、Twitter 55%、YouTube 48%、SlideShare 42%、Facebook 32%と大きなシェアを占めています[2]。
ソーシャルメディアのポストを引用する際の注意
キュレーションサイトを中心に、主にTwitterのツイートがそのまま引用されていることが多くあります。
Twitterの規約によると無断使用は問題ないとされています[5]。しかし、場合によっては転用元からのクレームで炎上するリスクがありますので引用時には注意が必要です。
2.著作権のトラブル
コンテンツを制作するにあたり、さまざまなサイトや書籍からの情報収集は欠かせません。引用時には、掲載方法と情報源の信頼性に十分注意しましょう。また、著作権の問題は検索エンジンのペナルティ対象になる可能性もあります。
他サイトからの引用時の注意[3]
- 引用元を明記せず、他コンテンツからの完全コピー&ペーストは×
- 引用した際には、出典を明記する
- 引用した部分には「」をつける
- 引用した場合は、自分の文章が「主」となり、引用箇所が「従」となる
上記に加え、引用元サイトの規定に目を通すことをおすすめします。規定によっては引用の際の条件が記載されているものもあります。
部分的引用は著作権法で認められており、報道・批評・研究などの正当な目的のために、その目的上正当な範囲内で引用できます。
Googleパイレーツアップデート
Googleは著作権悪用の排除のためのアルゴリズムのアップデート、パイレーツアップデートを行っています[4]。
このアップデートは他サイトからコンテンツを流用しているような著作権に関するクレームの多いサイトの検索順位を下げるものです。訪問数やクリック数へも大きく影響する場合がありますのでペナルティ対象とならないよう引用時のルールは徹底が必要です。
無料画像使用時の注意
ライセンス表記を守らずに画像を無断使用するのは厳禁です。
無料の素材集やストックフォトではクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(以下CC)が適用されている事が多いため、CCに従った範囲での利用を注意する必要があります。
画像利用に辺り、CCで特に確認が必要なのは以下4点です。CCは各条項を組み合わせたライセンスのため実際には「クレジット表示」+「営利不可」+「改変禁止」など複数の条件を守る必要があります。
- 表示
- 作品のクレジットを表示すること
- 非営利
- 営利目的で使用しないこと
- 改変禁止
- 元の作品を改変しないこと
- 継承
- 元の作品と同じ組み合わせでCCを表示すること
3.自社運用していない場合のトラブル
コンテンツマーケティングを自社運用していない場合、コンテンツをまるまる喪失するリスクがあります。
例えば、掲載先サイト自体がなんらかの理由により閉鎖せざるを得なくなった、コンテンツ掲載先プラットフォームから移行ツールやエクスポートツールが提供される事なくサービス終了した、制作データを持っている外部委託先が突然倒産してデータを回収できない、なんていうこともあり得ます。
このような場合、これまで膨大な時間と予算をかけ、制作して配信してきたコンテンツは戻ってくるのでしょうか?このリスクを防ぐために、自社でコンテンツマーケティングを運用する事は重要です。
社内運用でも同じように、ウィルス感染によりPC内にあったコンテンツ全てが消えた、ハードディスクが壊れてデータがどこにもない、等が起こりえますのでバックアップは定期的に取りましょう。
リスクを回避するには?
コンテンツマーケティングを行わず、コンテンツをメディアに露出しないし流通もさせないとすればリスクも発生しませんし炎上も起こらないのですが、今の世の中そうは行きませんよね。
1つ目に挙げた炎上に関するリスクは一定の管理ができるイメージをお持ちの企業が多いと思います。3つ目のコンテンツを自社内に保持する事でリスク回避できる点もご理解いただけると思います。
難しいのは2つ目の著作権に関する点で、自社が著作権を侵害していないかの管理体制は構築できますが(厳密に行うとなると相当難しいですが)、他社が自社の著作権を侵害していないか、簡潔に言えばパクられていないかを検知して適切に対処する体制を構築できている企業は少ないのではないでしょうか?
コンテンツマーケティング行うためウェブメディアにコンテンツを流通させると、それを流用・リライトして自社コンテンツのように扱おうとする企業が多々現れます。
コンテンツマーケティング支援を行っている中で、お金をかけて作ったコンテンツが他社にそのままパクられるのを目の当たりにしたメディア担当者の心が折れるのを何回か目にします。
そのため著作権に関しては自社を守るためにも強く意識して、メディア担当者内で解決するのではなく法務に相談するなど会社として対処する体制が望まれます。
引用・参考情報
[1] http://marketingland.com/survey-71-of-companies-concerned-about-social-media-risks-only-36-do-social-media-training-60212
Survey: 71% Of Companies Concerned Over Social Media Risks, But Only 36% Provide Employee Training
[2] http://contentmarketinginstitute.com/wp-content/uploads/2014/10/2015_B2B_Research.pdf 22ページ目
[3] http://homepage1.nifty.com/samito/copyright2.htm
[4] https://moz.com/google-algorithm-change
Pirate 2.0 — October 21, 2014
More than two years after the original DMCA/”Pirate” update, Google launched another update to combat software and digital media piracy. This update was highly targeted, causing dramatic drops in ranking to a relatively small group of sites.
[5] https://twitter.com/tos?lang=ja
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