来年2016年のコンテンツマーケティングで起こる変化を4つ予測。最新の海外動向から見えてくる変化とは?

Photo credit: Takashi(aes256) / CC BY-SA
※本記事は2015年8月時点で海外のコンテンツマーケティングのトレンドを元に書かれたものです。
1. より多くの企業で戦略的に行われる
Content Marketing Instituteが2014年にアメリカを対象に行った調査によると、BtoBマーケッターの86%がコンテンツマーケティングを採用したと答えています(※1※2)。

昨年対比BtoBコンテンツマーケティング依存度アンケート(引用元※1)
この86%は「戦略的」にコンテンツマーケティングを行っている企業の割合です。戦略的ではない、漠然とした実施状況は数字に含まれていません。国内で戦略的なコンテンツマーケティングを実施している企業がどれだけあるでしょうか?
ある程度効果が体感できるからコンテンツマーケティングを継続している状況から、戦略的なコンテンツマーケティングで計画に沿って効果を実感する形に切り替わっていくでしょう。
2. より多くのコンテンツが必要になる
BtoBマーケッターの70%が前年よりも多くのコンテンツを生み出したと答えています(※1)。
昨年よりも多くのコンテンツを生み出している背景には、各社がコンテンツマーケティングに傾倒して競争が激化した結果、消費者に対してさらなるコンテンツの量と質が求められる状況があります。

昨年対比BtoBコンテンツ作成量のアンケート(引用元※1)
国内のBtoB企業でもコンテンツマーケティングの事例が増えつつあります。
各社で競争が激しくなる中で、専門領域(ニッチ)において顧客から「素晴らしい企業・サービス・商品だ」と認めてもらうためには、他社を圧倒するため今よりも多くのコンテンツを必要とされる流れが想定されます。
3. より高品質のコンテンツが必要になる
コンテンツマーケティングを行っているBtoBマーケッターの88%が昨年よりも高品質なコンテンツを作成中で、86%がサイト訪問者との関係向上を図っています(※1)。
BtoBという専門性や独自性が高い分野で、企業ユーザーがコンテンツに求めるレベルが高くなってきているのが分かります。

昨年対比コンテンツマーケティングで強化した項目アンケート(引用元:※1)
自社商品がどれだけ素晴らしいのか?の前に
残念ですが顧客はあなたの事を知りませんので、自分たちについて興味をもってもらうためには内容を凝縮して短い時間で要点を伝えるためのコンテンツを使います。
ただ、自分たちの事を知らない顧客に「短い時間」で「分かりやすく」伝えるのはとても難しいです。専門性の高いビジネス領域であればなおさら難しいです。
競合他社と比べて理解されやすい、分かりやすい高品質なコンテンツの提供が求められます。
4. メディアに属人的な個性が求められる
アメリカのコンテンツマーケティング動向では属人性が増すトレンドにあります。
個性のない標準化されたコンテンツが増えている中で、人気になり注目を集めるのは属人的で個性的なメディアです。
国内のコンテンツマーケティングでは属人性を減らしたリスクのない安全なメディア運用が話題になりますが、個性が失われてしまっては注目を集める事もなくなり、競争力が低下します。
国内でも顧客を引き付けるための飛びぬけた個性を求めるトレンドに移行するものと思われます。
個性的で高品質なコンテンツの事例
アメリカのあるコンクリート研磨機のメーカーは、自社製品の能力をアピールするために自社製品が実際に使われている現場を撮影した動画を自社ホームページにアップロードしウェブサイト訪問者に公開しています。
単なる事例紹介ではなく「世界で最悪のコンクリート工事現場」と題し、工事現場の中でも熾烈な現場をわざと選び、自社製品の性能と優位性をアピールしています。
この動画はシリーズ化され、同社製品のユーザーや見込み客以外の一般消費者が興味を持つ人気動画コンテンツに成長しています。
いまのトレンドから見えるのは
国内でもコンテンツマーケティングの導入期から次のステージに移行しつつあります。
本記事で上げた4つの変化は全て競争相手がある中での生存戦略であり、競合他社に顧客獲得で負けないための戦略がコンテンツマーケティングでも求められつつあります。
魅力的で個性的なオウンドメディアを作るには時間がかかりますので(いきなり人気メディアを作れると思っている人はきっといませんよね?)、コンテンツマーケティングが活発になる今のうちから着手して、メディア運営とコンテンツ作成のノウハウを身に着けて行きましょう。
引用・参照資料
※1. 2015 Benchmarks, Budgets, and Trends—North America
※2. 補足説明。2013年度の同資料では93%がコンテンツマーケティングを利用中と回答していましたが、2014年度からはコンテンツマーケティングの定義を「戦略的に実施している事」に変更しているため数字が下がっています。
※本サイト(scripta.jp)内のコンテンツの転載を禁止します。
※始めたばかりのブログですが、公開記事をリライトしたものが転載されているとの連絡を複数受け取っています。引用の範疇を超えた転載記事を短期間で多数公開しているサイトへは法的措置を含めた対応を検討します。
テキストコンテンツの品質が低くて困っていませんか?高品質なテキストコンテンツが必要な方はSCRIPTAから調達して下さい。SCRIPTAのサービス紹介を見る。
1 コメント
[…] […]
いいねいいね